そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

自分対談2

「えー、じゃあ続きにまいりましょうか。相手のかたがだだもれてるというこなんでしょうか。何がなんですか」
「うーん、結構秘密主義者な気がするんですよ。一見するとね。でも、まあ実は正直者らしくて、人の好き嫌いがけっこうはっきり出る人でもあるようなんです」
「つまり好かれてるといいたいわけですね!」
「いや、そういうことでなくて、つまり秘密主義者だという目で見てたので、なんか自分にだけは心を開いてくれてるような気がしちゃうじゃないですか。けど、実際は意外とフラットな人で、いろんな人とうまくやれてる。好き嫌いははっきりあるけど、態度としては出さないみたいなんですよ」
「どういうことですか?」
「うーん、うまくいえない気がしてるんですけど、フラットな部分が多い人がある日、特定の人間に対しての好意を示すようになると、それはわかっちゃうんじゃないかな、と」
「でも、けっこういろんな人と仲良くやってるわけでしょ」
「それが謎なんですよねー。こっちはすっごい彼と仲良しだと思ってる人のこと嫌いだったりするし」
「こわいねえ」
「こわいでしょ」
「まあ大人の態度ってことじゃないですか。あなたははっきり出すぎですからねえ」
「そうそう。嫌いな人はすぐばれちゃうんですよねー。他人行儀だから。でも嫌いというだけじゃなくて、単に人見知りな部分も多いんですが」
「じゃあちょっと皆が知りたくない部分について聞きましょうか」
「知りたくない部分を聞くんですか」
モノズキもいるかもしれませんので。どういう部分で、彼の好意がわかるんですか?」
「うわああ。惚気になりませんか」
「ちょっとやりたいんでしょ」
「惚気って、今の私には現実逃避な気がするんですけど…」
「まあいいじゃないですか。事実、現実逃避なんだし」
「う…。そうですねえー、これは、ちょっとまずいなあ、と思ったのは、みんなの前で、私の香水の匂いが好きっていうところですね」
「いいじゃないですか。でもおしゃれな男の人は、そういうこと言いますよね」
「うん。そうだと思ってたんですよ。あー、香水の匂いに気付いて、それを言っちゃえる人なんだなと。事実、私よりお洒落情報にはくわしい人だと思うんで」
「でも、そうじゃなかったと」
「誰にでもいう人ならいいんですけどねー。でも、まだ彼の気持ちが全然わかんないときにちょっとそういう話をすると、みんながそういう匂いをかぎつけるというか…」
「香水だけにね」
「いや、そういううまいこと言おうとしてるんじゃなくって、そこになんとなく気持ちがあるっていうことを見抜かれる。で、ひとによっては、彼に気をつけなさいね。と言ったり」
「ふーむ。つまり、くどかれてるぞ、という忠告ですね」
「うーん、というよりは、そういうこといって、その気にさせて、なんもない、とか、そっちのほうの意味ですね」
「つまり、そういわれてうかれてるあなたに対しての忠告なわけですね」
「あ、そうそう。だからそのへんやっぱり私がだだもれてるんですけどね。でも、どっちの意味にもあてはまるんですよ。誰かが自分に気があるかも知れない、とか、自分が誰かを意識しちゃってるかもしれない、とか、そういうことがだだもれてると、いうことですね」
「そのへん、むこうは気付いてたんですか。つまり、あなたはかなり前から彼のことは意識してたわけですよね」
「聞いたことないですね〜。でも、まあけっこう鋭い人だから、わかってたと思いますが…」
「あなたわかりやすいしね。けっこういろんな人にフラグが立ってることはいわれてましたよね」
「そうそう…。日記見ると、一年くらい前の時点でけっこうばれてる感じはありましたね」
「露骨なんですよ」
「うーん、というか、そのへんはロマンチストっていうか、自分に大義名分があればいいかなと思ってしまうんですよ」
「ロマンチストっていうかわがままなだけなんじゃないの。大義名分ってどういうことですか」
「まあ、彼のことが好き、っていうより彼の○○が好き、っていう言い方で、その○○が、すごくすばらしい、誰から見ても、そうだと思える才能の部分ならいいかなと」
「そりゃーばれますよねえ」
「ですよねえ。でも意外とばれてないんですよ。まだ」
「まあそれだけの才能のある人だということですか」
「そうですね。それに、実際、それはうそではないんです。ちゃんと○○の部分に入る大義名分を、私自身、かなり真剣に信じてはいるんです」
「なるほどー。恋は盲目ですね〜」
「いや、そこは譲れないなあ。それは、本気です。だから、いつか彼のことを好きじゃなくなってしまっても、その部分は好きなままじゃないかという気がする」
「へー」
「…漫画読みながら聞くの辞めてください」
「じゃあまたいったんCMはいりまーす」