そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

5年くらいたったら

 好きってむずかしい。
 今さらだけど、考え出すととまらない。

 私が彼を好きなことはもうほとんどの人にばれている、と思う。
 本人も含め。

 でも、もうマジすぎて、触れがたい感じになってしまっている気もするけど…。

 社内でいちばん仲の良い男の先輩と飲んでいたときのこと。
 彼は、私の好きな人のことは直接には知らない。
 でも、誰に「○○さんのこと好きだよね?」といわれてもはぐらかしている答えを
 唯一はっきりと認めて、かつ相談相手にしている人でもある。
 というか、相手のことを知ることがないから、ぽろっと認めてしまったのかもしれない。

 で、私はこの先輩のことも相当好きなんだけど、
 彼は気軽に「おまえ、オレのこと好きだろ?」と言ってくる。
 それには、とってもあっさりと、ウン、とうなづくことができる。
 そして、「私は○○先輩が好き」と広言できる。
 でも、もし今、ほんとうに好きな人にそう聞かれたら、ウン、とうなづけるかどうかわからない。
 言葉で認めてしまったら、負け、と思っているのかも。
 
 しかし、先輩はそんな私のことをよくわかっていて
 「おまえさ、恋愛は勝ち負けじゃないから。」
 と諭してもくれる。ほんとうにありがたい、そしてえがたい、先輩なのだ。

 先輩を好き、と彼を好き、は似ているようで違う。
 かつては同一線上にあったはずの「好き」なのに、今、私のなかで二人が存在している位置は
 かなり違っている。この違いってなんだろう?

 こういう悩みってほんとうはもっと何年もまえに経験しておくべきことだったんだろうけど。
 今になって、こんな悩みをもっても。
 
 大人の分別と、子どもの経験値との化学反応で、全然前に進まない。
 逆だったら(困ったチャンだろうけど)、もっと前にぐいぐい行ってたのかも。

 5年くらい経ったら、「あのこって、昔○○さんのことすごい好きだったよね〜」とか
 語り草になってて、自分でも「ああ、そんなこともありましたね」ってクールに返せる
 ようになってるのだろうか。