2008-04-11 その指で つぶやき 話す声がゆれた。歩く足が止まり、溢れそうになった涙、 を、かさかさの、指がとめた。 びくり、と震えた肩に気付いて手を離したけれど。 眠る前、目を閉じて自分の指をまぶたにあてた。 彼の指よりもずっとやわらかい指だけれど、あの指がまぶたに触れたときの温かさはなくて、ただするりとまぶたをすべった。