そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

エズの絵図を得ず

 南仏二日目。朝、てきとーに起きて旧市街で朝ごはん。市場がたっててとてもにぎやか。犬連れのひとも多い。オープンカフェの一つにはいってモーニングセットを注文後、むかいの席に犬を三匹連れた夫婦がいるのを観察したりして待つ。セットは10ユーロで、パン、コーヒー、フルーツサラダ、ベーコンエッグ(卵二個)。とちゅうトイレにたった友だちの分をおじいちゃんギャルソンがはやとちりしてさげそうになって「まだだよー」と止めたら「ごめんごめん」と平謝りされた。モーニングのおわりかけの時間だったのもあったのか、おじいちゃんがお詫びもかねて?あまったパンをくれた。チョコのクロワッサン。もらってすぐに食べて「これウメエ」と言ったら友人が「もう食べちゃったの」とおどろき呆れていた。この旅の間、彼女は私の大食い早食いに驚かされ続けることになる(付き合い長いのに…)

 今日はニースの隣にあるエズという街へ。途中、旧市街で買い物しながら駅にたどり着く。最初はバスで行こうという計画だったが肝心のバス停がどこかわからず予定を変更して電車に。ガイドブックには「エズ駅」で降りろ、と書いてある。かんたんじゃーん、となめていたら、とあるガイドブックに書いてある「エズ・ボール・ド・ラ・メール Eze Bord de la Mer」という駅ではなく「エズ・サー・メール(つづり忘れた)」という駅に着く。「時間的にはガイドブックの通りだけど…名前が違うから、次の駅なのかもしれないね」とそのまま乗っていたら、ガーン。全然違う駅についてしまった。幸い反対方向の電車が比較的すぐにやってきたからよかったものの、ガイドブックのいい加減さには呆れた。(エズ・ボール・ド・ラ・メール Eze Bord de la Merというのは駅名ではなくて、その一帯の地名でござった)エズ駅に無事着いて、駅から鷲の巣村へ向かうバスの時間を調べるとこれまたガーン。一時間ちかく来ないらしい。しかたがないので、駅の直ぐ近くの海辺に行って写真を撮る。咲いている花や建物が美しいので楽しく時間をつぶせた。駅前で少しお茶をしてバスに乗っていざ山へ。いろは坂なみにうねる坂道を揺られ20分ほどでエズ・ヴィラージュ(EZE VILLAGE)に到着。これが思ったより開けている。SNCF(フランス国鉄)駅前よりも全然にぎやか!  バス停から上にあがっていくとお店がたくさん入った石造りの古城のようなたてものがある。ここにある熱帯植物園に4ユーロで入って、地中海の眺めを存分に楽しむ。風景が素晴らしくて、感動…。泳ぎも得意じゃないし、サーフィンにも興味ないけれど、海を見るだけで機嫌がよくなってしまう私は大満足! 旅行前に友人がたててくれた計画表をみて「エズってどこじゃい?」と思っていたけれど、来てよかった。友人も旅行代理店勤務のお父さんのおすすめで今回の旅程にいれたとのことだったけど、さすがいいところを知っている!と感心。

 とにかくどこを撮っても絵になるのだ。お店もアンティークショップやアクセサリーショップがたくさんあって、歩いているだけで楽しい。夏の日差しは強いけれど少し木陰に入れば、標高が高いのと、海からの風とで、とても涼しいのもいい。
 シャトー・エズというお高いレストランを横目ですぎて、町中の古い建物を買い取っているというそらもう内装もかわいいであろう(想像)プチホテルにいつかとまってやるぞ、と決意し、またバス停に戻る。ニース市街へ戻るバスの停留所がわかったので、時間まで、近くのお店で買ったポテチで小腹をなぐさめ待つ。実はこの時点でわたしはどビンボーだった。いちおう日本で換金した700ユーロは持っていっていたのだが、うち300ユーロは、フランス国内旅行分でMが立て替えてくれた分の支払いにあてなければならなかった。ちょこっとずつ封筒から財布に移すという方式でやっていたため、この時点でお財布に入っていたのが、20ユーロ。学生じゃないんだから。途中ほしかったアクセサリーはカードで買ったものの、カードも入金が間に合わず、フランス滞在中に止められる恐れがあったためそんなに大盤振る舞いができない。今回の旅は「ほしいけど買えない(それほどお金がないわけじゃないはずなのに)」というフラストレーションとの戦いでした。25歳、ヴァンサンカンにして本場フランスに行ったのに、このテイタラク。低鱈苦(BY川原泉)。情けなかったっす。ちなみにゲットしたアクセサリーは計50ユーロくらいかな? 指輪4つ。ネックレス一つでこのお値段。セットのピアスもかわいかったけれど、穴あけてないから断念。

 ここで声を大にして言いたいこと。フランスはアクセサリーがかわいくて安い!伊藤理佐の「チューネン娘。」で主人公が勤める会社がフランスのアクセサリー輸入してたけど分かる!!日本には無いデザインでだし、値段もお手ごろ。ほんと今回の旅でもっとお金に余裕があれば買いまくりたかった!ネックレスならだいたい3000〜4000円くらいでかな〜り個性的でかわいいデザインのものがゲットできます!(フランスアクセサリーについてはまた後日写真とともにアップしますだ)次に行くときには、買いまくりたい…(いつになるかわからないけど)とはいっても今回、結局ネックレスを三本買いました。歯止め利いてこれか!!(笑)

 でもこれは負け惜しみと言うのではないけれど、今回の旅は買い物モードでなかったぶん、逆にフランスの街並みとかを堪能できた気がします。いろいろ吟味して買ったし。旅先でついつい買いすぎてしまう私にはちょうどよかったかも。でもコーチのバッグを免税価格で買えなかったは後悔…

 エズは観光よしショッピングよし、食べ物もイタリアが近いのでイタリアン系のおいしそうなお店がたくさんあってグーでした(味はわからんけど、ニースのイタリアンはおいしかったのではずれはそんなに無いと思う)。絶対また来たい! たぶん一日いても飽きない。海がほんとうにきれいで…。次は財布に3000円というビンボー学生状態は脱していたいものです(笑)。モナコとエズはバス・電車でつながっていてアクセスもいいらしいのでそのままモナコに行ってしまいたい誘惑にかられましたがいかんせん3000円娘の行ける場所ではありませんでした…。

 ニースに戻り夕飯。ヒポポタマス(フランス語だとイポポタマスとかかな)というチェーンのステーキ屋に入る。前菜で頼んだカプレーゼとあげ春巻きがすごくおいしかった!がっつり食べて、旧市街を抜けて、海沿いをあるいて港へ。夜景が美しい。少し浜辺におりて、海に入る。夜だけれどニースは人通りが多くてにぎやか。23時近くなったところでホテルへ戻る。ホテルの前で、なぜかマイケルジャクソンのまねをして踊る人がいた。服装とかも凝っててすごかった。お風呂入ってすぐ爆睡。