そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

としをとりたい

 あーあ。あーあ。
 たくさん笑った一日の終わりに、反省。

 今日は大好きな先輩たちとの会食だった。
 出る話みんな面白くて、返しもひねりが聞いてて、とにかく笑った。

 しかし…一人だけ、どうしても私の側の心情的な理由により、会話をすることが困難な人がいた。
 もちろん、それをあからさまにすることはその人に対しても、他の人に対しても失礼だろうとは思った。
 なんとか会話をしないまま、だがそれを皆にはばれないように遣り通したつもりだった。

 けれど、最後の最後、タクシーに乗り込んだ時。
 彼が窓をガンガン叩いてきた。
 奥に座っていた先輩はよくある酔っ払い特有の「なんだよ先に帰るのかよ」的合図と思ったらしく
 気に留める様子もなく。

 車はそのまま走り出した。

 だけどそれはきっと、その日の私の態度に対する抗議だったのだろうと思う。
 その会の中で、彼とだけ一言も会話をしなかったという。

 それなりの人数で、みなそれぞれに酔っ払っていたので、
 ダレも気付いてないだろうとたかをくくっていたけれど、
 もちろん彼自身は、その不自然さに気付き、そして苦々しく思ったのだろう。

 私は彼のことをほとんどわかってはいなかったけれど、そして今もそうだけれど、
 かつて、今よりも話ができたときに
 グダグダな私の態度に対する苛立ちのオーラはよく感じていた。

 ガラスの窓越しに、声もなく。
 何年経っても、そのオーラは変わっていなかった。

 どんなに前に進みたいと願っても、自分自身が変わらなければ、過去にとどまったままだ。
 胸がじんわりと圧迫されるような苦しみは、他でもない自分自身のせいなのだとわかっている。

 この弱さが人を傷つける。不快にさせる。
 だから私は、強くなりたい。強い心を持ちたい。
 成長したつもりでいるけれど、まだまだなんだ。

 会のはじまりに久々に会った先輩から言われた一言。

「おまえは年をとらんなー」

 新人の頃から、
 ダメな私を叱咤激励し続けてくださっている先輩からの一言だけに、刺さる。
 中身の未熟さゆえなのだろう。

 感情を押し殺して笑うことが成熟なのではない。
 感情の波を乗り切って、そして、その上で、心から笑えるようになったとき、
 私はもう少しだけ成熟できる気がする。

 まあ、今日は泣かなかっただけ、よしとするか…(自分に甘い)。