そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

『天空の草原のナンサ』

 月曜日も朝まで仕事。会社で寝て起きてまた仕事。火曜日朝に帰宅して、ソファで仮眠。夜起きて、今日まで有効のタダ券を使わねばってことで日比谷シャンテシネで『天空の草原のナンサ』を見る。

 このお話は空から降ってきた女の子をひろった男の子の冒険の話で、というのは嘘で原題は『黄色い犬の谷』というモンゴルの遊牧民の生活をドキュメンタリータッチで描いたもの。ナンサという遊牧民の少女が、ある日洞穴で犬を見つけて連れて帰ってくる。ナンサは犬をツォーホルと名づけかわいがるが、狼と育ったかもしれないと父は捨てるよう命じる。けれどナンサは隠れて飼い続ける。父は街に羊の皮を売りに行ってしばらく留守になる。そんなある日、ナンサは羊を放牧に連れていった帰りに迷子になってしまう。途中雨降りの中雨宿りさせてくれたおばあさんから黄色い犬の伝説をきく(これが原題になってる)。ナンサは無事に家に帰ることが出来た。しばらくして父も街から帰ってきたが、まだ犬がいるのを見てナンサを叱る。やがて、彼らは次の遊牧地へと移動することになる。そこで父は犬を置いていくように命じる。ナンサは泣く泣くツォーホルを杭につなぎ、馬車にゆられていく。
 ところが、ナンサの下の弟の姿が見つからないことに気づく。父は馬で駆け息子を探しに戻る。元の遊牧地に取り残された弟はひとりよちよちと歩くが、そこへハゲワシの群れが近づいてきていた。ツォーホルは、弟の危険を察し、必死にほえるのだが杭につながれたまま動けない。
 果たしてナンサの弟はどうなってしまうのか……

 というわけで犬と子どものあまりのかわいさ、ほほえましさにのほほんと見てたらあーらびっくりな展開に。ま、結論から言うと助かるんですけど、これはそういうストーリーを見る映画ではありませんのでおもいっきりぶっちゃけてみました。ていうかこれで助からなかったらその映画新しすぎる。ていうかいや過ぎる。 もともとモンゴル好きなもので、昔はモンゴル関係のドキュメンタリー全部ビデオにとってたりしましたので、この映画は12月末に公開されるのを知ったときから見ないわけには行くまい、と思ってたのですが、いやー駆け込みで見て大正解!!でした。
 モンゴルの自然に圧倒され、子どものかわいさに微笑みつつも、6歳にして馬に乗り、遠出をし、家の手伝いもたくさんする。そんなたくましさに目を見張らされる。カンヌでパルムドールならぬパルムドッグ賞を受賞したという犬のツォーホルの熱演にも大注目です。あのもこもこした毛並みがたまらんわい。あと羊の群れの中にいてヒャンヒャン鳴いてるシーンもかわゆらしかー!!でした。