そうさおまえはスターゲイザー

スターゲイザーは星を見つめるもの、という意味で、天文学者、とか、占星術師、とか、夢想家、という意味がある。らしい。編集者は言い換えると、スターゲイザーなのかも。

夏の一冊

 ニンテンドーDSの「押忍!応援団」のやりすぎで左手の調子が悪い25歳。どうしてもラストステージがクリアできずについつい朝までやってしまう25歳。ゲームをやっている途中で眠すぎて機械を落としそうになる25歳。

 というわけで苦戦しながらも楽しくゲームやってます。上海ハニーがクリアできねえよおおとか泣いてたわけですが(その後無事クリア)、今日テレビ見てたらオレンジレンジのドラマー脱退のニュース。友人に「応援しすぎて腱鞘炎になりそうですw」とかメールしてたのでなんとなくヒトゴトとも思えずネットのニュースでチェックしなおした。自身のやりたい音楽とバンドの目指す方向性のずれ、みたいなことが原因の一つらしい。幼馴染で作ったバンドだということだし、まだ若いし、決断するのにいろいろ苦悩があったんだろうなあ。

 さて「応援団」、買ったときは気がつかなかったけど応援団の曲のなかに「太陽が燃えている」があって、ボーカルはもちろん吉井さんではないのでなんとなくむずがゆい感じだけど、最近のヒット曲や名曲ぞろいのなかにエントリーされていてちょと嬉しい。

 雁須磨子の新刊が近所の本屋にはなかったので探しに行かねば。かわりに「ヤング田中K一」と「あおい坂高校野球部」を買う。田中圭一といえば手塚治虫氏そっくりの絵柄でエロでバカな(ほめ言葉です)マンガを描くことで知られている(「神罰」では手塚さんのお子さんに「訴えます!」という帯書いてもらってたな)が、これはやはり手塚治虫の絵柄で彼がかつてオモチャメーカー(たぶんタ●ラ)で働いていたときのやはりエロでバカな「実話」を描いたもの。えぐいのは新人いじめの話である。いやあ…今こんなのやったら訴えられちゃうだろうな。  「あおい坂高校野球部」は都立高校野球部のお話。主人公たちのライバル?になる狛くんの壮絶な変身ぶりがすばらしい。(ほちゃ☆コージ→好きだぞ!コージ!に変身、詳しくは本編を)とりあえず試しに1巻だけ買いましたが、つづいて最新刊の2巻もゲットしてみようと思っています。「おおきく振りかぶって」とあわせて注目したい。いやー今月のアフタヌーンなんか表紙だよ!かなり盛り上がってるなあ。

 都立高校野球部が甲子園をめざすといえば那州雪絵の「天使とダイヤモンド」。いや、性格には舞台になっているのは都立高校ではないけど、カントクがもと都立高校野球部の甲子園出場者なんだよね。(そしてボロ負け)このマンガを読んで以来、たまに見る甲子園ニュースでは思わず都立に注目してしまいます。
 でも甲子園って実はあまり興味ないんだよなあーゴメン。青春の汗っていいよね!って思うけど。がんばれ高校球児たち。

 そういえば月刊シリウスはもう創刊三号ですか。早いもんだ。ちょっと立ち読みしてみたけどけっこう面白そう。でもこの歳でこの分厚さの雑誌を買うのは結構ちゅらい。

 あとドイツの雑貨本みたいなのと、文房具雑誌を買う。

 はっ。こうの史代の『夕凪の街 桜の国』を遅ればせながらよーやく買いました!巷にあふれる絶賛の声と「原爆」の話、ということでなんとなく敬遠していたのだけど…。
 いや…今まで読んでなくてすみません、という感じ。声高な反戦反核とかではないけれど、ごく普通の生活と地続きのところにある戦争の恐怖というのが描かれていて、もうぼろぼろ泣いてしまった。グダグダ説明するよりもただ黙って読んでね、と差し出すだけでよい。
 父方の実家が広島で母方が山口なので、「ヒロシマ」はかなり小さい頃から意識してたように思う。母は昭和20年の8月5日生れ。場所が場所なら生まれて直ぐにこの世に亡い人となっていたかもしれない。祖母は、ヒロシマの光を見たという。父は広島県のはずれだから、場所はかなり離れているほうだけれど、それでもその光を祖母が見たということはいかに強烈な体験だったか。と幼心に思っていたのだった。
 
 小学生のときに「はだしのゲン」の小説版を読んで、強烈に戦争って怖い、と思った。高田敏子の「ガラスのうさぎ」は東京大空襲の話。「火垂るの墓」も。
 オトナが言う反戦よりも、小学生の見た「戦争」って事情がよくわかっていないからより強烈な印象が残っている。

 この強烈さは、思考を止める。もはや「戦争はいけないと思いました」なんてレベルの感想を口にすることすら畏れ多いような。
 勝手な連想なのだけど夏の甲子園で鳴るサイレンは、なんとなく戦争が思い起こされる。夏で、サイレンだから、というだけなのだけど。

 そういえば今年は戦後60年なのだった。母も還暦か。ちゃんちゃんこあげねば…。